昔からですが、お腹を引っ込めたい、細くしたいという願望を持たれている方の中には、“腹筋運動“をすれば、未だにそうなると思われている方が、多くいらっしゃると感じます。
そんな方の特徴的な行動の一つに、筋トレの一番最初に、腹筋運動から開始される方が多いと思うのですが、ご自身はいかがでしょうか?!
実は、筋トレの本質から外れる運動プログラムです。
★腹筋運動神話その1
筋トレの一番最初に腹筋運動は避ける!
筋力トレーニング、いわゆる筋トレは無酸素運動と呼ばれ、筋肉に抵抗を掛けて筋力をアップさせたり、筋肥大を目指す目的を持ちます。
例えば、脚筋を主に鍛えるスクワットと呼ばれる代表的な種目がありますが、バーベルを担いでしゃがむ、立ち上がる動作を繰り返すのですが、この時にはお腹周りの筋群に力を入れ(本来は意識しなくても入る)体幹をしっかり保持させる必要があります。
これを分かりやすく説明すると、こんにゃくを立ててみてください。
すると、中央部分からクニャッと前後に揺れ、安定しませんよね💦
それと同じように、先に腹筋運動をして、その体幹周りの筋群を疲労させていたら、挙上パフォーマンスが低下(筋力が低下する)または、思わぬ怪我(安定した姿勢の乱れ)も発生する危険性が高まります。
これはスクワットだけではありません。かなりの筋トレ種目は体幹の動員は不可欠であり、先に腹筋運動をするのは、筋出力が低下する可能性があり、本来の筋力アップなどに様々な弊害が起こるのです。
★腹筋運動神話その2
腹筋運動をすると、腹周りの脂肪が減少する?
もう一つ誤解があるのは、腹筋運動をすると腹周りの脂肪が無くなる気がすることだと思います笑
それは全くの迷信です。
(※多少は効果ある場合もある)
例えば、腹筋を使うと、そのお腹周りの脂肪がエネルギーに変換されれば、それは起こり得ることですが、それは現実的ではありません。
逆に、大きな筋群を使うスクワットやデッドリフトなどの種目を行う方が、筋肉量アップやエネルギーの消費も大きいですし、全身の血流も促進されるために代謝も上昇します。
前にも、この広トレブログ(3/11 リバウンドを起こさない為守るべき4選 参照)でお話しした通り、筋肉は車で例えればエンジンですから、エンジンを少しでも大きくした方が、ガソリン(体脂肪)の消費は多くなりますよね。
また、腹筋運動で消費させるカロリーよりも、摂取カロリー(食べるカロリー)を抑える方が断然簡単で、腹筋運動を沢山行って腰に過度な負担を掛けるより、効率良くカロリーダウンに持っていけるのです。
勿論、例外もあります。
トレーニングの原則の中に、筋優先法と言って、特に強化したい、重要視したい部位をその日の最初に持ってきたり、休み明けの日に強化部位のプログラムを組むことはありますが、腹筋だけしか行わない日以外は、最後にちょっとだけやってください。
本当に“ちょっと“でいいんですよ。
その理由をご説明いたします。
★腹筋運動神話その3
腹筋運動は最後にちょっとで良い理由。
まず、自分の腹(腹筋)に両指で(片指4本程度、親指以外)押さえてみてください。
押さえた状態で、口にストローをくわえるイメージにし、ゆっくりと息を吐いてみてください。
すると、お腹の筋肉が硬くなる(収縮・縮む)感覚が分かりますか?
そうなんです。他の筋トレ種目をしていても呼吸をしっかりと行なっていれば、腹筋は活動(運動)しているのです。
ですから、腹筋は必ず使っているのですから、敢えて沢山やらなくても、最後にちょっとだけ行えば良いという理由です。
我々から見ても、腹筋運動の動作は単純では無く、腰の部位や太ももの前面などに無駄な負荷が掛かり、逆に腰を痛める場合もありますので、フォームには細心の注意が払う必要もあるのです。
まとめ
★腹筋運動はプログラムの最初に行わない。
体幹部はかなりの筋トレで動員される。先に腹筋運動をすると、動作姿勢が不安定になり、筋出力も低下するために、本来の目的である筋力アップや筋肥大にマイナスの影響を与えることになる。
★腹筋運動をすると、腹周りがスッキリすると思い込まない。
腹筋周りの脂肪組織がエネルギーに変換される訳ではない。あくまでも、筋肉活動による代謝アップと食事の見直し、有酸素運動等を効率良く行って、体脂肪の減少を考えること。
★腹筋はすべての筋トレで、自然に使っていることを頭に入れて呼吸を重視すること。
腹筋運動をガンガンにやらなくても、正しいフォームで筋トレを行っていれば、呼吸法も安定し、腹筋は自然と動員される。数をこなせばという考え方は痛める場合もあり、腹筋運動都市伝説は改めましょう笑
ご拝読ありがとうございました🙇♀️