2022年09月27日一覧

背中が曲がってきた時の対処法とは?!

Q: お尋ねいたします。最近母(68歳)の背中が曲がってきたように感じます。自宅で出来る対処法とかありますでしょうか? ご教示お願いします。

A: お問い合わせありがとうございます。さて、お母様の背中が曲がってきたと言うことですが、これは加齢にしたがって、姿勢が前屈みになっていくのはよく見受けられる傾向です。

分かりました。それらの原因と対処法を考察してみたいと思います。

☆曲がっていく原因3選

原因その① ★椎間板の変形によるもの

  (ピンクの部位が椎間板)

加齢により、中年(40代以降)になると椎間板(骨と骨の間にある軟骨)がつぶれたり、変形することにより、背骨の変形が見受けられて姿勢が前屈みになっていく。

原因その② ★骨粗鬆症による圧迫骨折の疑いあり

女性によく見受けられるのが、閉経後にホルモン分泌の変化により、骨粗鬆症などによる圧迫骨折等によるものもある。

原因その③ ★加齢により抗重力筋の衰え

骨はあくまでも身体の土台で、筋肉が重力に逆らって筋力を発揮することで立つことが出来る。つまり、身体の姿勢を保つには筋肉(体幹部※背筋、腹筋等)の支えが不可欠となる。

★なぜ、前屈みになるのか?(後弯になる)

背骨というのは、身体の側面(真横)から見ると背骨はS字状になっています。

首(頚椎・前弯 ※前側に曲がる)、胸(胸椎・後弯 ※後側に曲がる)、腰(腰椎・前弯)になっているのですが、

(頚椎は前弯、胸椎は後弯、腰椎は前弯)

腰が曲がってくるのは、腰椎部が本来なら前弯の所が後弯になり、背中が曲がってくるのは、胸椎の後弯がさらに強い後弯になってしまうのです。

この後弯に傾く原因としては、日常の姿勢が主に影響を与えていると言われています。

つまり、若い方ではスマホ、パソコンを常に見たり、中・高齢者層では新聞、読書、または料理、家事なども、すべての動作のほとんどは前屈みの姿勢になっていますよね・・

★自宅で出来る対処法とは!?

背中が曲がる、腰が曲がるというのは先程も言った通り、普段からの日常生活での姿勢が大切です。

つまり、いきなり朝起きたら曲がっていたという突発性のものでは無く、積み重ね、積み重ねという“習慣“から来ていることが主なんです。

残念なことですが、一度曲がってしまった背中を戻すことは難しいと言えます。

でも、進行を遅らせたり、さらに酷くならないようにすることは、適切な筋力トレーニングを実践したり、普段から危機感を持ち、気をつけることによって可能だと思います。

●自宅で出来る対処法 その①

★後ろ手に腕を組む!

 (普段から両手を腰辺りで組む)

これを気がついた時に行うと、胸の筋肉のストレッチにもなり、姿勢も真っ直ぐになり、身体に良い姿勢を覚え込ませます。

管理人も時間が空いた時とか、ゴルフで次打を待つ間などには、結構これを行います。

姿勢が良くなると、上半身(肩回り)の血流も良くなるので、二次的に肩こりや五十肩などにも有効だと思われます。

これは、一日何回とか決めずに、気がついた時とかに行ってください。

●自宅で出来る対処法 その②

★寝具を見直す!

先程、椎骨の後弯が原因の一つであるとしましたが、これを睡眠時にも軽減させるならマットレスは柔らかいよりも、硬めの方が適しているということです。

仰向けに寝た場合、柔らかいマットだと背中の椎骨が沈み込むので、後弯が強くなることになりますが、硬めだとそれを少しでも阻止することになるのです。

また、枕は低め、もしくは無い方が適していると思われますが、これは個人個人の好みや嗜好もございますので、無理にはお薦めいたしません。

これらの2つの実践は、どこでも出来ますし、寝具は多少なりの見直しや投資も必要かと思いますが、あくまでもご参考としてお考えくださいませ。

まとめ

★曲がっていく原因3選

①椎間板の変形によるもの ②骨粗鬆症による圧迫骨折の疑い ③抗重力筋群の衰え 等が挙げられる。

★椎骨のS字が後弯に傾いていく

腰が曲がってくるのは、腰椎部が本来なら前弯の所が後弯になり、背中が曲がってくるのは、胸椎の後弯がさらに強い後弯になってしまうのです。

★自宅で出来る対処法とは!

両手の腰辺りで組む。胸部のストレッチになり、肩回りの血行が促進される。また、寝具はマットレスは硬めの方が後弯が少しでも阻止出来る。枕も低めか無い方が有効だが、個人の嗜好があるので、ご参考までに。

ご拝読ありがとうございました🙇‍♀️