監督は選手のどんな所を見ているのか!?



Q: ご質問です。自分は今高校一年生で野球部に属しています。野球が好きで中学からずっと続けているのですが、監督さんって選手のどんなところを見ているのでしょうか?教えてください。

  

A: お問い合わせありがとうございます。私は野球の監督経験はありませんから、ご参考になるか分かりませんが、中・高校生への指導経験時に、何を見、何を評価していたのかをお伝えしたいと思います。

1、挨拶、礼儀、時間厳守をしっかりと!

私が監督時代、まず選手に求めていたのは、挨拶、礼儀、時間厳守です。

みんな未成年ですし、社会に出る前の大事な年代です。

例えば、野球、ゴルフはいざとなると辞めることは、自分の判断で可能ですが、社会に出ることは余程の事情が無い限り、止めることは出来ないと思います。

その社会に出て、一番重要視される部分が挨拶や時間厳守ですから、それは繰り返し幾度も伝えていました。

2、勝つためには、実力のある選手を選ぶ!

それが出来た上で、選手選考(野球でいうと、ベンチ入りメンバー、レギュラー等)をすると、やはり実力のある選手を選ぶということです。

これはどのスポーツでも同じだと思いますが、強豪チームこそ結果を求められます。

とすると、実力のある選手、力のある選手を選ぶのは、勝つということを主眼に置くなら、当然のことだと思います。

例え、監督自身が勝負は二の次。人間性で選ぶという信念があっても、学校と契約している場合もあるでしょうし、関係者とか周りも勝ちを期待するわけですから、監督の本音とは、多少違う選手起用になるのは、あり得ると言うことです。

私の場合、自分で決めていたのは国体で2年連続で入賞を逃したら、自ら辞任しようと思ってました。

別に、そんな決まりがあったわけではありませんし、やりたいのなら続けることも可能でしたが、自分へのけじめと、やはり最高責任者である監督が、そんな覚悟で戦わないと選手に伝わってしまいます。

お陰様にて、10年間もコーチ、監督を務められたのは、本当に選手達(その後、11名がプロゴルファーに転向)の頑張りで、今でも心より感謝しています。

但し、幾ら実力があったとしても、先程の挨拶等が出来ない選手、チームの和を乱す振る舞いや、常識に欠ける行為を行う選手の起用は、監督によっては厳しいとは思います。

つまり、学生の皆様は普段の練習に邁進し、試合で結果を残し、実力をアピールすることで、自然と監督の評価は上がることになるのです。



3、先んずれば人を制す!

次に、使いたくなる選手はひたむきな選手です。上手くなりたい、レギュラーになりたい!って思いが、傍目からも感じられ、努力を怠らない学生です。

私の好きな言葉に

“先んずれば人を制す“というのがあります。

この意味は、他人より先に事を行えば、有利になれるということです。

誰よりも早くグラウンドに出てる、誰よりも早く朝から練習してる、そして誰よりも最後まで練習してる!って選手は、無性に使いたくなります。

監督も人間です。実力があればその選手を迷いなく起用しますが、もし?実力が拮抗している選手が複数いたら、間違いなくこんな行動、気持ちを見せる選手を選びます。

また、実力は落ちるけど嫌な顔せず、ずっと縁の下で支えることが出来る選手も、何らかの形で起用出来ないか、常に気に留めてますね。

4、選手選考基準は明確にすることがベスト!

また、野球のレギュラーというのは、そのポジションにダントツって選手がいれば、選考は簡単ですが、そうで無い場合は、かなり悩むことになります・・

私は明確な選考基準を、先に提示するタイプの監督でした。

これは選手、保護者様に事前に提示していれば、後はその選考通りに進めれば、誰も文句を言って来れないと思います。

が、・・落ちた選手、保護者様の中には、それでも陰で言うこともあるかと思いますが、それは全く気にしません笑

なぜなら、最初に提示した選考基準通りにしているのですから、全く引目もありませんし、誰に対しても正々堂々と振る舞えます。選考に自分の好き嫌いを入れるのはタブーだと感じていました。

これは私が現役時代(今も現役ですが笑)に、選考が不明確で、納得いかないこともあったからです・・

自分が嫌な思いをしたのですから、監督になったら、すべての選手が納得する選考を常に心掛ていました。

ですが、監督によっては明確にせず、決める方もいると思いますが、それは学生の皆様は、あまり気にせず、日々自分を研鑽する努力をするべきだと思います。

人事を尽くして天命を待つ!です。

まとめ(監督の考え)

1、挨拶、礼儀、時間厳守には厳しく!

野球以上に、これは大切なことを理解して貰い、社会に出ても立派に通用する人材になってもらう。

2、実力がある選手を選ぶ

勝負に拘るなら、当然実力がある選手を選考しますが、あくまでも1が出来て無いと、監督によっては選ばない場合もある。

3、先んずれば人を制す!

誰よりも、やる気、情熱を感じさせる選手を使いたくなるのは当然で、また、実力的には劣るが地道に努力する選手は、何とかしてやりたくなるものです。

4、選考基準は明確が理想だか、監督次第では難しい部分もある。

1、2、3をしっかりと肝に銘じて、日々努力して認めてられるような日々を過ごしていく。

つまり、人より努力して、実力をアップし、それで、もし負けたとしても、誰かは絶対に見てくれていますから、無駄なことは一切ありません。

その時代に、懸命に取り組んだことは一生の財産ですし、その経験が今からの人生に必ず役立つ日が訪れます。

せっかく、出会ったスポーツや芸事は一生続けることが出来たなら、そんな幸せなことは無いのではないでしょうか!

努力が実を結ぶ日を心より祈念いたします🙇‍♀️

ご参考になれば幸いでございます🙇‍♀️